【自社株対策】比較方式(類似業種比準価格)①
比較方式とは、上場企業の類似業種が同じような仕事をしている会社の株価を元にして、皆さんのお客様の会社(評価会社)の類似業種の一株当たりの配当金額、一株当たりの利益金額、および一株当たりの純資産価格を比較して求める方法です。
それに比率割合を乗じ、しんしゃく率を考慮して評価する方式を言います。
と、わかったようなわからないような言葉になります。
わかりやすく言うと、同じような仕事をしている上場企業の会社と比較するということです。それも1社じゃなくて同じような会社の平均と比較します。
一株当たりの配当金額、一株当たりの年間の利益金額、一株当たりの帳簿上の純資産価格と比較するということです。
この三つだけで評価します。
言ってみればそんな単純なのかみたいなところありますけども、とりあえず三つだけで比較をしますということになります。
どういうふうに計算するのかですが、っていうのを図に書いたんですけどね、
A×(B分のB+C分のC+D分のD)✕3分の1×斟酌率です。
この式を見ただけで眠くなりそうですね。
私も初めてこれを勉強し始めたときに、ここでつまずきました。
分数の中に分数がありますから、わからなくなってしまうのですね。
今日はこれを優しく皆様にお伝えをしていきますので安心してお聞きください。
ポイントは一株当たりの配当、利益、資産ということですね。
ここにA×B分のBとかC分のCとかD分のDとかって言葉が出てきます。
大文字のA.B.C.Dって一体何だろうかっていうことなんですが、これは同じような仕事をしている上場企業の会社の平均的な数字なのです。
これは我々が出さなくても、国税庁の方でちゃんと数字を出してくれているのですね。
なので、ABCDっていうこの大文字のABCDは数字を調べれば出てくるということになっています。だからどうやって調べるかさえわかれば簡単なのですね。国税庁のホームページに掲載されています。
Aって何かっていうと、同じような会社、同じような仕事している会社の株価のことですね。
株式の価格です。
Bって何かっていうと、同じような会社、同じような仕事している会社の配当金ですね。
課税時期の属する年の、類似業種の一株当たりの配当って書いてあります。
これは、相続が発生したとき、または贈与したとき、その時期と同じ時期の上場企業の同じような仕事をしている上場企業の平均的な配当金額はいくらだったかっていうことを言ってるわけです。
Cは同じような会社、同じような仕事している会社の利益です。
利益がいくらあったかです。
Dは同じような会社、同じような仕事している会社の純資産です。
帳簿上にある純資産がいくらだったかということを言っているわけです。
こうして説明するとそんなに難しいことじゃないですね。
社会保険労務士
行政書士・FP 大西英樹