円満な事業承継を行うポイント
- ①株の評価
株式の評価をすることです。それを基に、株の移転や株式の評価減を考えましょう。 - ②円満承継・円満相続
先ほどから事例を通して述べたように、円満相続、円満事業承継が大事です。
とにかく円満にしないと絶対ハッピーにならないのです。
円満に事を運ばないと会社のためになりません。 - ③保険
これは生命保険です。ここに生命保険が入っていない事業承継の方法はありません。
相続・事業承継において、コストパフォーマンスが一番の金融商品として考えれば保険しかありません。他にも、納税資金とか代償金とかにも活用できます。
代償金って言葉がでてきたので、ここでちょっと代償金のお話をしておきます。
先ほど、事例を3つやりました。
ちょっとブログのページを戻ってみてもらいたいのです。
事例は2番目の話でも3番目でもいいのですけど、2番目の事例でお話します。
2番目の事例は、会社の株を相続した次男が、長男と長女にお金を渡していました。次男が払っていましたね。このお金を払ったので、次男は借金地獄になっていました。
次男は、長男と長女にお金払ったわけですけど、この払ったお金のことを代償金と言うわけです。
本来でしたら株が大きな財産ですから、その株を他の兄妹に上げればいいのですけど、その株を分けると経営権の問題が起きます。
株を分けられないから、
「株は僕がもらうけど、その代わり現金を払うのでそれでお願いします。」
「代わりにお金を払うからこれで話をつけましょう」
というのを、代償金とよびます。
代償金については、これでご理解できたと思います。覚えといてくださいね。
その代償金に使える財産で、最も素晴らしい財産は実は生命保険なのですね。
代償金だからお金です。
お金が無ければ、先ほどの次男の例のように、代償金を支払うために借金するとか、そういうことをするしかないのです。
ところがです。生命保険の受け取りには、死亡保険金の受取人というのがあります。
受取人に書かれた人が死亡保険を受け取った場合の死亡保険金ですね。
これは、受け取った人の固有の財産になるという決まりになっています。
従って、固有の資産ですから、自分のポケットマネーになるということです。
受け取った人のポケットマネーなので、そのポケットマネーはどう使おうが自由なわけです。
ですから、代償金を払うための死亡保険金、それが代償金というお金になります。
これがものすごい大きなことなのです。
これ一つ知っているだけで相続争いが全部なくなってしまいます。
そのくらいすごいものなのですね。
- ④個人資産
土地建物とかの不動産、書画骨董とかの美術品、他に現預金などの金融資産、いろいろあります。相続ということで言えば、財産は株だけじゃなくてこういうものも入ってきます。 - ⑤納税資金
贈与税とか相続税とかの納税資金です。
株の買い取りの資金とかもそうです。
要するに、事業承継・相続に関してお金が必要な場面は、どんどん出てくるということです。
こういうこの意味での資金のことをいっています。
以上の5つが、事業承継・相続を円満に運ぶ重要なポイントです。
社会保険労務士、行政書士、FP 大西英樹