相続・事業承継

経営者の判断脳力喪失に備える(高齢経営者の認知症)

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トップ経営者の判断能力喪失に備える「停止条件付き信託契約書」

私どもでは、顧問先の社長様に停止条件付き信託契約書の説明をしましたところ作成依頼が相次いでいます。

なぜなら、トップ経営者が万がいち判断能力を失ったリスクが大きいからです。

(高齢による突然の認知症など主な理由です)

備えるべきは、

  • どこの保険にいくら加入しているのか等の財産目録の作成
  • 停止条件付き家族信託契約の作成
  • 残されれたトップ経営者の家族の迷いや、争いを防止するための遺言書の作成
  • 自社株を相続しない推定相続人の遺留分放棄の家裁許可を受けておく

上記の4点は必須の備えとなります。

トップ経営者が高齢であればあるほど早めに備えておくことです。

なぜなら、いつ万が一が発生するかわかりませんから。

不慮の出来事でトップ経営者が判断脳力を喪失したら?

もしも、脳梗塞、心筋梗塞、不慮の事故などにより、

大株主であるトップ経営者が判断能力を喪失された場合には、

  • 株主総会が成立せず、
  • 株主総会決議もできなくなります。
  • 預金の出し入れも不可
  • 上場株式、不動産、動産

などについても、一切の処分はできなくなります。

成年後見人の問題は?

この場合には、成年後見精度により、家庭裁判所が選任した成年後見人が本人に成り代わって、

自宅の処分以外の自社株の議決権行使を含む一切の処分権を行使することになります。

この場合の問題点としては、

  • 成年後見人となった弁護士の横領事件が頻発
  • 成年後見人の費用が毎月継続的にかかる(弁護士が成年後見人になった場合は月3万~6万の月額報酬+一時金負担)

元気なうちに停止条件付き信託契約書を締結しておく

上記の事態を回避する方法として、まず、自分が元気なうちに停止条件付き信託契約書を締結しておくことです。

信託契約書を締結しておきますと、認知症になったり、または万が一で倒れられた場合、

判断脳力喪失などを停止条件として、家族信託契約の効力が開始されます(民法127条1項)

(参考)成年後見人の報酬額の目安(東京家庭裁判所)

管理財産額

  • 1千万未満     月額2万円
  • 1千万超5千万未満 月額3万~4万円
  • 5千万超      月額5万~6万円
  • 付加報酬      上記の金額とは別に相当分の報酬を付加する

付加報酬とは、成年後見人が特別の行為をした場合に月額とは別にプラスされる報酬です。たとえば、

  • 訴訟手続き
  • 調停・審判手続き
  • 遺産分割協議
  • 示談
  • 不動産の任意売却や賃貸管理
  • 保険金の請求手続き

などをした場合に、付加される費用です。

停止条件付きの信託契約書は万全の準備をもって、トップ経営者が元気なうちに準備されることをおすすめします。

社労士・行政書士 大西英樹

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